一級 . com がオリジナル課題を作成するにあたり、心がけていること
本試験課題の要素を分析すると、以下のような傾向が感じ取れます。
我々も課題制作において、これらを意識しています。
・過去問題の要素が7割、新しい要素が3割。
学科試験からもわかるように、毎年、新傾向が3割程度盛り込まれています。その新しい要素3割をどう課題に組み込むかを意識しています。
・現実の設計により近いリアリティ。
決して、無機質なパズルの組み合わせではなく、実務において必要な配慮も含めた、対応力を問われています。
・世情・時事トピックス。
常に情報収集をし、時代が何を求めているかに対応できる能力が必要です。
・国が示す指針を周知する場。
法律の改正や世情を踏まえた国の指針を周知する目的も含まれています。
施主の要望を満足するだけではなく、専門家として、新しい価値観の提案や、未来への対応力、国の指針、新しい法律を含めた法令遵守など、複雑に絡み合う要素をどのように具現化していくかが、「建築設計」に求められていることで、楽しさではないでしょうか。
また、施主の要望に対する解決策が「記述」です。専門家として、設計に込めたコンセプトをどう伝えるか、設計者として主体的に、「どうしたいか」を常に心がけましょう。
また、平成21年 中央建築士審査会とりまとめより、下記内容が示されています。
〇専門分化している建築設計を調整し、取りまとめていく基本的な知識・能力等を確認する
→パズルの難しさではない。構造、設備の基本的知識を理解しているかが問われる。
〇異なる機能を複合させた建築物を出題する従来の方式を改め、比較的シンプルな用途の建築物(主たる機能の部門とこれに関連する部門からなる建築物)
→単用途または関係性のある用途の複合。
近年では、「関係性のある用途の複合」が多く、計画の難易度を上げている。
◯構造、設備を踏まえた設計・調整能力。
構造・設備の基本的知識を問われていますので、計画や記述に盛り込みます。
◯関係性のある用途の複合。
単用途ではエスキスが簡単になるため、近年では関係性がある用途を複合させた課題設定が多くなっています。
これらを意識しながら、我々は一級 . com オリジナル課題を作成しています。